業務改善の失敗と成功のポイント

仕事

どんな会社、どんな業務でも常に「業務改善しよう」というキーワードは飛び交っていることと思います。トップダウンで指示される時もあれば、自分がめんどくせー作業ばっかりしてるんで何とかしたいと思うこともあるでしょう…。

とはいえ、業務改善がうまく成功した事例はWEBにたくさん転がっているものの、いざ自分の会社で実践したらうーん🤔という経験がある人も多いのではないでしょうか。

というわけで、今回は業務改善における失敗しやすいポイント成功させるためのポイントをつらつらと書いてみたいと思います。主に情シスの方が見たら良い感じ…になるように書いてみますのでぜひご覧ください!

なお、当記事は私の主観が大いに散りばめられていますので、ご参考程度にお願いします😅

そもそも誰のための、何のための業務改善なのか

パッと答えられるというか、こういうの意識してる人って意外と少ない気がします。「上からの指示だから…」っていうのも多いですけど「もう残業は嫌なんじゃぁ!」「入力多すぎてめんどいんじゃぁ!」なんて発想も大いにアリだと思っています。

現場目線で言うと無理無駄をなくして快適に、そして正確に業務しましょ、ってことなので、自分が担当している業務のめんどくさポイントを、しっかりめんどくさいことと認識しているってのが大事な話になります。実はめんどくさい作業なのに、普段は慣れちゃってるから無駄だと気付いてないパターンも多いですからね〜。

そして、管理職や経営層目線で言えば一人あたりの作業時間を減らし、より多くの生産的作業に業務時間を利用できることが目的かと思います。要は社員(=人件費)を増やすことなく生産性を高めて利益を最大化しましょう!ってことですね。

失敗しやすくなっちゃうポイント

まずはこれをやると失敗しちゃうかも…というポイントを3つ書いておきます。最初に書いたとおり、情シスさんとか見てくれたらハマるかも知れません。

現場の意見を“聞きすぎる”

いきなりぶっこんでみました☺️

ある業務を改善しようとしたときに、いろんなパターンが考えられます。例えば、業務フローを変える、なにかツールを導入する、などなどあると思いますが、その際に現場の意見を聞きすぎると結局今となにも変わらない仕組みになってしまいがちです。

「この流れは重要だから変えられない」「これは必須だから」を聞きすぎると、例えばツールを導入しても入力先が変わっただけで改善にならない可能性もあります。

あと、とある部門で「もうこれ入力いらないんじゃない?」と言われても実は他部門で重要な項目だったりするので、業務改善チームは部門横断的に判断する必要があります。

もちろん現場の意見をできるだけ取り入れて聞いてあげることは大事ですが、ひとつの部門の要望を聞きすぎると全く業務フローが変わらない、もしくは他部門が困っちゃうことになりかねないので注意が必要です。

大いなるゴールを目標にしてしまう

これはある意味正解というか成功のポイントでもあるんですが、大事なのは目の前のステップです。

業務改善プロジェクトを企画したときに、巨大な構想だけが独り歩きしてしまい、結果現場レベルでは何も変わらない、定着しないということが多々あります。

業務改善はぶっちゃけ終わることのないプロジェクトです。改善おわったー!もう何もない!という状況にはまずなりません。極端に言ってしまえばゴールなきプロジェクトです。改善が進めば新たな改善ポイントが見えてくる…その繰り返しが必要になります。

とはいえ、どこかのタイミングで区切ってそれを目標とし一旦のゴールを目指すことは必要です。その目標ポイントをどこに設定するのかが失敗しやすいポイントでもあり、成功のポイントでもあります。

ツールの導入がゴールになってしまっている

そして一番のポイントがこれです。むしろこれが言いたかったがための記事くらいの勢い。

今の時代、いろんな業務改善ツールが転がってますし、クラウド型も多いのでサクッと使うことができます。しかし、「ツールを入れたら業務改善されたぜ!」ということはありえません。あくまでツールはツール、ただの道具であり箱であるため、正しく使いこなす業務フローと定着化が必須となります。

よくあるのが、業務改善を実現するためにツールを新規導入して使うぜ!というプロジェクトになり、そうなるとツールの導入が一旦のゴールになることも多いんですが、本当はツールの導入はスタートラインであり、使いこなして定着化させるのをゴールにすべきです。

それはわかっちゃいるんだけど、いざツールを導入するまでにも、いろいろ既存のデータを整理したり業務フローを変えたり、また費用対効果とかレビューして承認してもらって決裁してもらって…と、多数のステップを経由してやっとツールが導入された!ってパターンも多いので、疲れてそれで終わっちゃうことが多いんですよね…。

あと、最近流行りのRPAやらAIやらを導入したからといって改善される、ということもありえません。正確に言えば、いかなるツールでも導入した「だけ」では意味がないということです。「そんなん当たり前だしわかってるわ😡」と思われるかも知れませんが、これが意外と多いんですよマジで…。
(経営層が突然「AI導入しなさい☺️」とか言ってきた経験をお持ちの方も多いのでは)

成功しやすくするためのポイント

基本的には失敗しやすくなるポイントの反対のことを書いています。まぁこれをやったら大成功というわけではないですが、少なくとも経験上、多少はうまい方向になることが多いんじゃないかな…という感じです。

全体最適化の意識を常にもつ

ここでいう「全体最適」とは見る人の立場で変わって問題ありません。ホントは全社的に見たほうが良いんだけど、会社の規模とか自分の立場的に難しいこともあるので。

じゃぁどこまでを見たら全体最適っぽいの?という話ですが、まずは業務改善しようとしている部門やチームのひとつ上の組織グループくらいから意識したら良いと思います。営業1課なら営業部、総務部なら管理本部、というイメージです。

対象の業務フローの前後に関係する部門とか意識するとさらに良いです。例えば、営業部からデータをもらい加工して経理部に渡す、という業務フローを改善したいと考えたとき、「営業部はどのようにしてそのデータを作っているのだろうか」「経理部は加工したデータをどのように使っているのだろうか」まで考えるということです。

「加工する」作業を自動化して改善するのも大正解なのですが、「なぜそもそも加工が必要なのか」「そもそも何のデータがいつどこが必要なのか」まで深堀りすると別の答えが出てくるかも知れません。

しかしながら、これを意識しすぎると失敗ポイントでも書いた「壮大な目標」になってしまいガチなので、まずは前後処理の確認くらいで意識しつつ進めていくのが良いかも知れません。

小さな成功体験を積み重ねる

例えば今まで紙ベースで行っていた業務を、営業支援ツール導入してクラウドで管理!というプロジェクトがあったとして、いきなりツールを導入しても失敗する可能性が高いです。ツールが使いこなせない、とかそういう以前の問題で、管理するデータが整理されていないからです。

回りくどい、めんどくさいと思っても、例えば紙ベース→Excel化→マクロ化してみる→簡易的なデータベースサービスを使う→営業支援ツールを導入する、というステップを踏むほうが成功の確率はあがります。

データがしっかり整理されていれば、ツールからツールへの乗り換えも比較的スムーズになります。また、作業者もステップを踏むことでデータが整理されていき必要な情報を精査することができます。

少しずつですが着実にデータが整理され進むことで、着実に業務改善を進めることができますが、小さな変化の積み重ねなのでスポットごとではあまり評価されないかも…。ただ、1年後、2年後を見越して積み重ねたほうが軌道修正もしやすいですし、巨大ツールを一気に導入するぜプロジェクトより難易度も下がりやすいのでオススメです。

マクロ化したときに「これで良いじゃん」と言われてしまう情シスあるある…

トップダウンでプロジェクト化する

最後に重要なポイントなのが、しっかりトップダウンでプロジェクト化することになります。

もちろん、ボトムアップで進めることも問題ありません!むしろ実務レベルから声があがって改善していくプロジェクトが進むのは素晴らしいことです。

ではなぜトップダウンが重要かと言うと、対象部門の全員、ひいては全社員がしっかり意識して進める必要があり、トップにも「業務改善しなきゃダメなんだ」という意識をもってプロジェクト推進してもらうのが必要だからです。

いくら現場からあれしたいこれしたいと言っても、トップ(上司)が「まぁ別にそこは良いんじゃない?今できてるんだし」の精神だとダメだということです。そういう意味でトップダウンが良いということです。

これもよくあるのですが、業務改善プロジェクトと称して各部門から1名ずつくらいピックアップし、そのチームでわちゃわちゃさせるパターンも多いです。ただ、このやり方も個人的にはビミョーな場合があるなと考えています。例えばそのピックアップされた社員も普段の業務があるでしょうし、プロジェクト内で議論した結果を部門の他の人にうまく伝えれるか、他の人をうまく動かせるか問題もあります…。

なので、できればトップダウンで業務改善したい部門の全員にプロジェクト意識をさせ、全員で取り組んでいく…というほうが成功しやすいと思います。他人事じゃなく自分事で捉えてもらうようにトップから意識を植え付ける、ということですね!

まとめ

ツラツラと書いてきましたが、結局はその会社の文化とかやり方によるのでケースバイケースになっちゃいます。おいおい結局ケースバイケースかよ…って感じですが、どんな状況でもこうやっとけば正解!成功する!というものはないと思います。

もちろん、今回書いた内容もあくまで私個人の考えなわけであって”正解”ではないですし、きっと「いやその考え方はおかしい」というのもあるでしょう。

ただ、まぁこんな感じで意識したらなーんか成功した気がするな〜って内容をまとめてみた感じなので、もし何かひとつでも参考にしてくれたら嬉しいです!

コメント

タイトルとURLをコピーしました